2009年03月28日
『ラダック 懐かしい未来』
ここ何日か冬が戻ってきた感じですね。体調を崩されませんよう・・・
さて、今日はヘレナ・ノーバーグ=ホッジさんの著書 『ラダック 懐かしい未来』を紹介します。
この本には、あるきっかけで数年前に出会い、気になる本の1冊になりました。今はカフェの本の中にあります。

ラダックは、現在の行政上はインドに属しますが、「インドの中のチベット」と言われていて、西部のイスラム圏以外は、基本チベット文化圏になる地域です。
著者のヘレナさんは、外国人の立ち入りができるようになった直後の1975年にラダックに入り言語を習得されます。
植民地化されることがなかったラダック。そこでのつつましくも豊かな暮らし。ローカル=地元がすべての持続可能な生活。
そこに襲い掛かった近代化と開発の嵐。グローバリゼーションの弊害。近代化、西欧化の根本的な問題点。
貨幣経済が貧富の差をもたらし、グローバル経済が本来不要なものへの欲求を生み出し、人々から時間と幸福を奪う。
ヘレナさんは、失われた幸福を惜しむだけではなく、グローバリゼーションの本質と、それを超える道を実証的に明らかにすることを決意。ラダックに息づく深い伝統的な智恵が、その新たな道を進む鍵であることを示唆しています。
「グローバルからローカルへ」
昨年の来日時のヘレナさんのインタビューがエコログのHPに公開されています。まずは前編ということのようなので、追って後編が公開されることと思います。ぜひ読んでみてください
ヘレナさんは年に1度くらいは来日されていらっしゃるようで、私も2007年に東京での講演を聞いたことがあります。とてもやさしい雰囲気でありながら、お話の内容はとても情熱的な、とても魅力的な方でした。
この本を元にしたビデオを、ラダックに行った時に、ヘレナさんが代表を務めるISEC(The International Society for Ecology and Culture)のラダック・レー支部で見ました。
その折に印象的だったのが、ビデオを見たあと、中年のアメリカ人夫妻が「何故、西洋化がいけないのか?」とISECのスタッフに詰め寄るように議論していたこと、そして、そこにいたアルゼンチン人とイタリア人の女性2人と、日本人の私が、スタッフに同調したこと。アメリカ=グローバリゼーション、それとそれ以外の国という典型的な図式に、アメリカ人夫妻が帰った後に、私たち3人とスタッフで笑ってしまいました。(もちろんすべてのアメリカ人が話がわからない訳でもないですし、それ以外の国の人でもわからない人もいるわけなのですが。。)
ラダックでは、少しの間ホームステイもさせてもらい、畑作業や水汲み、お料理を手伝わせてもらったりしました。コミュニティーで助け合って生活する持続可能と思われる生活がありました。


ホームステイ先と畑作業

さて、今日はヘレナ・ノーバーグ=ホッジさんの著書 『ラダック 懐かしい未来』を紹介します。
この本には、あるきっかけで数年前に出会い、気になる本の1冊になりました。今はカフェの本の中にあります。


ラダックは、現在の行政上はインドに属しますが、「インドの中のチベット」と言われていて、西部のイスラム圏以外は、基本チベット文化圏になる地域です。
著者のヘレナさんは、外国人の立ち入りができるようになった直後の1975年にラダックに入り言語を習得されます。
植民地化されることがなかったラダック。そこでのつつましくも豊かな暮らし。ローカル=地元がすべての持続可能な生活。
そこに襲い掛かった近代化と開発の嵐。グローバリゼーションの弊害。近代化、西欧化の根本的な問題点。
貨幣経済が貧富の差をもたらし、グローバル経済が本来不要なものへの欲求を生み出し、人々から時間と幸福を奪う。
ヘレナさんは、失われた幸福を惜しむだけではなく、グローバリゼーションの本質と、それを超える道を実証的に明らかにすることを決意。ラダックに息づく深い伝統的な智恵が、その新たな道を進む鍵であることを示唆しています。
「グローバルからローカルへ」
昨年の来日時のヘレナさんのインタビューがエコログのHPに公開されています。まずは前編ということのようなので、追って後編が公開されることと思います。ぜひ読んでみてください

ヘレナさんは年に1度くらいは来日されていらっしゃるようで、私も2007年に東京での講演を聞いたことがあります。とてもやさしい雰囲気でありながら、お話の内容はとても情熱的な、とても魅力的な方でした。
この本を元にしたビデオを、ラダックに行った時に、ヘレナさんが代表を務めるISEC(The International Society for Ecology and Culture)のラダック・レー支部で見ました。
その折に印象的だったのが、ビデオを見たあと、中年のアメリカ人夫妻が「何故、西洋化がいけないのか?」とISECのスタッフに詰め寄るように議論していたこと、そして、そこにいたアルゼンチン人とイタリア人の女性2人と、日本人の私が、スタッフに同調したこと。アメリカ=グローバリゼーション、それとそれ以外の国という典型的な図式に、アメリカ人夫妻が帰った後に、私たち3人とスタッフで笑ってしまいました。(もちろんすべてのアメリカ人が話がわからない訳でもないですし、それ以外の国の人でもわからない人もいるわけなのですが。。)
ラダックでは、少しの間ホームステイもさせてもらい、畑作業や水汲み、お料理を手伝わせてもらったりしました。コミュニティーで助け合って生活する持続可能と思われる生活がありました。


ホームステイ先と畑作業



Posted by Cafe びすたーれぃ at 21:43│Comments(6)
│カフェの本
この記事へのコメント
なますて~。店長さん、こんにちは~。はあああ~、店長さんは凄いものに興味を持たれているんですねえ~。深くて、思わずため息。こんな話を聞けただけで価値がありますよ~。面白い話だなあ。ローカルへの変化を望んでいるということ自体、私には珍しい発想ですが、それもいいですよね。いや、ためになりました。またこんなお話聞かせてください。店長さんは異国への入り口です。ぜひまた遊びに行きたくなりました。これからもよろしくです。それにしても、このブログは読み応えがありますですよ。
Posted by 連 at 2009年03月31日 13:42
連さん、なますて~。こちらこそよろしくおねがいします。
ローカリゼーションとひとことで言っても難しいかもしれないのですが、、、まずは食のローカリゼーションを考えるのがわかりやすいのかな、って思います。
経済のグローバル化は経済力を集中させるしくみになっていて、例えば「フードマイレージ」(食材がどのくらい遠くから運ばれてきたかってことで、遠くから運ばれるとそれだけエネルギーを使っています)。 食べ物が運ばれる距離を短くする=地元のものを選ぶことで、生産の多様性を促し、土地の生産性を高めて環境への負担も減らせるようなんです。
いろいろなことが複雑にからんで難しいのですが、まずは知ること、考えることが大事かな、って思っています。
ローカリゼーションとひとことで言っても難しいかもしれないのですが、、、まずは食のローカリゼーションを考えるのがわかりやすいのかな、って思います。
経済のグローバル化は経済力を集中させるしくみになっていて、例えば「フードマイレージ」(食材がどのくらい遠くから運ばれてきたかってことで、遠くから運ばれるとそれだけエネルギーを使っています)。 食べ物が運ばれる距離を短くする=地元のものを選ぶことで、生産の多様性を促し、土地の生産性を高めて環境への負担も減らせるようなんです。
いろいろなことが複雑にからんで難しいのですが、まずは知ること、考えることが大事かな、って思っています。
Posted by Cafe びすたーれぃ
at 2009年04月01日 21:58

店長さん、なますて~。なるほど~、分かりやすいです。そうか、食を地元化したらそれだけ地元が潤うわけですな。たしかにそれは賛成です。私がそれに貢献できることって何かありますか?そして店長さんがそのためにしていることはなんですか?
Posted by 連 at 2009年04月02日 08:46
なますて~。
いろいろ複雑な絡みはありますが、まずは、なるべく運ばれてくる距離が短いもの、つまり地元のもの、国産のものを選ぶようにすることから、って思います。
いろいろ複雑な絡みはありますが、まずは、なるべく運ばれてくる距離が短いもの、つまり地元のもの、国産のものを選ぶようにすることから、って思います。
Posted by Cafe びすたーれぃ
at 2009年04月03日 22:28

なますて~
「懐かしい未来~ラダックから学ぶこと(短縮版)」
トーク(代表の鎌田さん)&上映会があり参加してきました。
(4/24~26開催、エコビレッジ国際会議)
参加者は、50~60名ほどでしょうか。
熱心に見入っていた様子でした。
人類は、ラダックの人と人、自然との調和を思い出す時期が
きているのではないでしょうか・・
紙幣、物の価値観。
近代社会は、何を目指し、これからどうなっていきたいのでしょうか。
私たちは、自然に生かされている立場なのでは。。
バランス、取り戻したいですね。
今回のイベントは、
「持続可能で幸せな社会の実現」「自然との共存」などがキーワード。
そのような価値観を共有できる仲間とつながっていきたい!と
このイベントを通して、私は強く思いました。
「懐かしい未来~ラダックから学ぶこと(短縮版)」
トーク(代表の鎌田さん)&上映会があり参加してきました。
(4/24~26開催、エコビレッジ国際会議)
参加者は、50~60名ほどでしょうか。
熱心に見入っていた様子でした。
人類は、ラダックの人と人、自然との調和を思い出す時期が
きているのではないでしょうか・・
紙幣、物の価値観。
近代社会は、何を目指し、これからどうなっていきたいのでしょうか。
私たちは、自然に生かされている立場なのでは。。
バランス、取り戻したいですね。
今回のイベントは、
「持続可能で幸せな社会の実現」「自然との共存」などがキーワード。
そのような価値観を共有できる仲間とつながっていきたい!と
このイベントを通して、私は強く思いました。
Posted by かすちゃん at 2009年04月27日 14:45
かすちゃん!イベント参加してきたんやね☆
メッセージどうもありがとう!!
「持続可能で幸せな社会の実現」そして、「自然との共存」、まさに目指したいところですよね。
地域でのコミュニティー、って言われているけど、難しい・・・
また、かすちゃんたちとの意見交換&語らいで、持続可能な生活への活力を得たいです★★
メッセージどうもありがとう!!
「持続可能で幸せな社会の実現」そして、「自然との共存」、まさに目指したいところですよね。
地域でのコミュニティー、って言われているけど、難しい・・・
また、かすちゃんたちとの意見交換&語らいで、持続可能な生活への活力を得たいです★★
Posted by Cafe びすたーれぃ
at 2009年04月27日 21:21
